地肌を清潔に保つことは健康で美しい髪をかなえる必須条件。でも、毎日のシャンプーが毛髪にダメージを与えているとしたら本末転倒です。衣類が洗濯で傷むのと同様、髪も毎日のシャンプーで負荷を感じています。例えば、30cmぐらいの長さの髪の場合、毎日シャンプーしたとして、毛先は1000回近く洗ったことになります。一度傷んだ髪を修復するのは至難の業。毎日使うものだからこそ、髪にやさしいシャンプーを選びたいものです。
皮脂はそもそも外的ウィルスなどから頭皮を守るために分泌されるもの。髪の毛の表面を保護したり、つやを出したりするはたらきもあり、適度な皮脂を残しておくことが大切です。ただし、古くなった皮脂(3日以上経ったもの)は頭皮にとって刺激物でしかありません。微生物が繁殖してフケやかゆみの原因になります。毎日のシャンプーで古い皮脂を落とし、新しい油分や脂質は残して、頭皮を理想的な状態に保ちましょう。
シャンプーにはさまざまなコンディショニング成分が配合されていますが、その配合率を高めてリッチにしたのがリンスインシャンプーです。でも、シャンプー(汚れを落とすもの)とリンス(髪を保護するもの)は本来、正反対のプロセス。これらを一度にやろうとすると、どちらにもブレーキがかかってしまいます。きちんとした効果を得るためには、シャンプーしてからトリートメント(リンス)をするという手順を踏みたいものです。
シャンプーを選ぶ時、効能をうたったキャッチコピーだけでなく、ラベルに書かれた配合成分をしっかりとチェックしましょう。市販されているシャンプーの多くは洗浄力の強い硫酸エステル系の洗浄剤を主成分としています。硫酸エステル系の洗浄剤は少量の配合でも泡立ちがよく、原料コストも安価。しかし、毎日使い続けることでキューティクルを傷め、必要なはずの油分や脂質まで落としてしまいます。これに対し、適度な洗浄力で低刺激性の天然由来洗浄成分なら、安心して長く使い続けることができます。
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キューティクルは表側からエピキューティクル、エクソキューティクル、エンドキューティクルの3層構造となっています。髪が水分を含むと、スポンジ状のエンドキューティクルが膨らみ、表面のエピキューティクルが立ってきます。シャンプーした後、十分に乾かさないで寝ると、立った状態のエピキューティクルが枕でこすれて剥がれてしまうことも。朝シャンプーするのがおすすめですが、夜する場合はきちんと乾かしてから休みましょう。
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